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マッチングアプリ詐欺の被害が急増中
近年、恋活・婚活アプリの利用者増加とともに、「マッチングアプリ詐欺」の被害が全国で相次いでいます。見た目は普通の恋愛の出会いですが、実は金銭目的の詐欺師による接近であるケースが後を絶ちません。
被害者の多くは、「恋愛関係になったと思っていた」「将来を語り合った」など、心を許していたタイミングで金銭要求や投資話を持ちかけられます。その結果、数十万~数百万円の被害を受ける人も。
恋愛感情を利用するこの詐欺は、精神的ダメージも非常に大きく、慎重な対策が必要です。
マッチングアプリ詐欺の典型的な手口
詐欺師が使う主な手口には以下のようなものがあります。
- プロフィール写真が過度に魅力的(モデル級)
- 出会って間もなく「真剣に付き合いたい」と好意を示す
- LINEなど外部アプリへの誘導
- 家族や仕事のことを詳しく語り、信頼を得る
- 投資話・副業の提案や突然の金銭的トラブルの打ち明け
- 「お金を貸して」「一時的に振り込んで」などの要請
最初は本当に恋人のように接してきますが、やがてお金や仮想通貨、情報を騙し取るのが目的です。
「真剣交際」から始まる恋愛型詐欺のパターン
詐欺師は、被害者の心理を巧みに操ります。よくある流れは次の通りです。
- マッチング成立後、早い段階で「真剣交際」を示唆
- 長文のメッセージや会話で好感を持たせる
- LINE交換後にプライベートな話題で距離を縮める
- 徐々に「投資で成功している」「副業で稼いでいる」と話す
- 特別に教えると称して「専用の投資サイト」へ誘導
- 最初は小額で成果を見せ、追加投資を促す
- 最終的にサイトにログインできなくなり、音信不通に
このような**“恋人になりすました投資詐欺”**が特に多く、「ロマンス詐欺」「国際ロマンス詐欺」とも呼ばれます。
投資話や仮想通貨、FXは要注意!
詐欺師の多くが持ちかけるのが、「仮想通貨」「FX」「副業案件」「海外の運用プラットフォーム」などです。中でも多いのが以下の詐欺案件:
- ○○Coinへの投資で高利回り
- ○○Tradeという投資アプリで月利10%
- 海外口座開設を代行してあげる
- 共同出資して旅行やビジネスをしよう
実際は架空サイトで、預けた資金を丸ごと奪われてしまう仕組みです。
被害に遭いやすい人の特徴とは?
特に詐欺のターゲットになりやすいのは、以下のような人です。
- 真剣な出会いを求めている人
- 恋愛経験が少ない、またはブランクがある人
- 心の隙間を埋めようとしているタイミングの人(失恋後、離婚直後など)
- 高齢の方でネットリテラシーが低めの人
- 「この人だけは本物かもしれない」と信じやすい人
詐欺師はこれらの心理状態を読み取り、ターゲットを選定していると言われています。
実際の相談例と被害事例
相談例1:高額の仮想通貨購入をしてしまった
30代女性は、マッチングアプリで知り合った男性に好意を持ち、「一緒に将来のための投資をしよう」と誘われ、数十万円を振込。その後連絡が取れなくなり、投資サイトも閉鎖されていた。
相談例2:家族の入院費用を理由に送金
40代男性は、恋愛関係にあったと信じていた女性に「母が手術する」と言われ、合計で120万円以上を送金。その後、相手のSNSアカウントは削除され、LINEもブロックされていた。
被害に気づいたときの行動と通報先
もし「これ詐欺かも?」と感じたら、まずやるべきことは以下です。
- すぐに連絡を断つ(ブロック・着信拒否)
- 振込先・やり取りのスクショを保存
- 警察署で「ロマンス詐欺」として被害届提出
- 消費者ホットライン(188)に相談
- 弁護士や消費者センターを通じて返金請求を検討
多くの人が「自分は大丈夫」と思っていますが、恋愛感情を使った詐欺は、誰でも引っかかる可能性があるほど巧妙です。
マッチングアプリを安全に使うためのチェックリスト
- ✅ 初対面で投資や副業の話をする人は疑う
- ✅ 個人情報や顔写真をすぐに送らない
- ✅ LINEなど外部アプリへの移行を急がない
- ✅ 相手の写真をGoogle画像検索で確認する
- ✅ アプリの運営会社へ不審アカウントを通報