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架空請求詐欺とは?実在しない利用料金を請求される手口
「有料コンテンツの未納料金があります」
「本日中に支払わないと法的手続きに移行します」
「裁判の取り下げには〇万円が必要です」
こういったSMSやメールが突然届き、不安を煽られた経験がある人も多いでしょう。
これは、実際には利用していないサービスや契約について“未納料金がある”と騙して金銭を要求する「架空請求詐欺」です。
多くは実在する企業や公的機関を装っており、巧妙な文面や名前の使い方で信じさせる手口が使われています。
架空請求の具体的な手口と文面の例
以下のようなSMS・メールが典型的です:
- 「【重要】有料動画サイトの利用料金が未納です。本日中に連絡がない場合は法的手続きに入ります。○○債権回収:03-xxxx-xxxx」
- 「【日本国裁判所】裁判所より訴訟通告が届いております。至急ご連絡ください。」
- 「【消費者庁】電子消費契約未納により強制執行となります。支払い方法をご確認ください。」
特徴的なのは以下のようなポイントです:
- 連絡先が携帯電話番号やフリーダイヤル
- 差出人名がそれらしくても、ドメインが怪しい
- 具体的な契約先や利用履歴が記されていない
なぜ架空請求に騙されてしまうのか?
架空請求に騙されてしまうのは、主に以下の心理を突かれているためです。
- 「身に覚えがあるかも…」という曖昧な記憶
- 「裁判」「法的手続き」といった言葉による脅迫
- 身バレ・家族にバレるのではという羞恥心・焦り
- 短期間で対応を迫られる“緊急性”の演出
実際には、SMSやメールだけで裁判や差押えが発生することはありません。
未納がある場合は、書面による正式な督促や内容証明郵便で通知されます。
絶対にしてはいけないこと
1. 記載されている連絡先に電話する
→ これが詐欺師との“接点”になります。
一度でも連絡してしまうと、個人情報を聞き出され、さらなる詐欺のターゲットにされます。
2. お金を支払ってしまう
→ 一度支払ってしまうと、「払う人」としてリスト化され、さらに請求が続くケースが多数報告されています。
3. メール・SMSのリンクをクリックする
→ 偽サイトに誘導されて個人情報やクレジットカード情報を入力させられたり、マルウェア感染の危険があります。
架空請求が届いたときの正しい対処法
1. メール・SMSを無視または削除する
- 内容を読んで不安になっても一切返信やクリックはしない
- 差出人や番号はブロックする
2. スクリーンショットで保存しておく
- 万一の証拠用にメッセージの画面を撮影して保存
- 消費生活センターや警察への相談時に役立つ
3. 家族や周囲に相談する
- 特に高齢者は一人で判断せず、周囲の人と共有を
- 少しでも「変だな」と思ったら相談を
4. 消費者ホットライン(188)へ通報
- 地域の消費生活センターに繋がります
- 具体的な対応方法を丁寧に教えてくれます
架空請求に遭わないための予防策
- SMSやメールでの請求は原則信じない
- 正規の企業や機関からの連絡かどうかは公式サイトで確認
- メールアドレスやSMS受信先の公開範囲を最小限にする
- ウイルス対策ソフトや迷惑メールフィルタを活用する
まとめ:架空請求は“完全無視”が正解!
- 架空請求は一切の法的効力がない詐欺
- 支払い・連絡・クリックは絶対NG
- 不安なときは家族か消費者ホットライン(188)へ相談
- 個人情報を守るために、日頃から情報管理を徹底しよう
一番危険なのは「自分だけが騙されたら恥ずかしい」と黙って行動してしまうこと。
冷静に、そして毅然と対応すれば被害は防げます。