「風呂釜洗浄ビジネスって本当に儲かるの?」「副業から始めて本業にできるって本当?」
そんな疑問を持つ方に向けて、実際に風呂釜洗浄ビジネスを本業として1年間取り組み、年商1,000万円を突破した経営者の体験談を詳しく紹介します。
この記事では、初期費用20万円から始めた風呂釜洗浄ビジネスの実際の売上・経費・利益、そして成功に導いた具体的な戦略まで、包み隠さず公開します。これから風呂釜洗浄ビジネスの開業を検討している方、既存事業の新規展開を考えている方にとって、貴重な参考資料となるでしょう。
Contents
本業として成立するビジネスモデルの根拠
風呂釜洗浄市場の急成長背景
風呂釜洗浄ビジネスが本業として成立する理由は、市場の急激な拡大にあります。コロナ禍を経て、見えない菌や汚れに対する意識が劇的に変化し、定期的な風呂釜洗浄を求める家庭が急増しています。
従来、風呂釜の汚れは「見えないから気にしない」という家庭がほとんどでした。しかし、健康への関心の高まりとともに、「見えない部分こそ清潔にしたい」という需要が生まれています。特に、小さなお子様や高齢者がいる家庭では、風呂釜洗浄は必須サービスとして認識されつつあります。
リピート率の高さが安定収益を生む
風呂釜洗浄ビジネスの最大の特徴は、リピート率の高さです。一度サービスを利用したお客様の約8割が定期的な利用を希望し、平均して3~4ヶ月に1回のペースで依頼されます。これは、他の清掃サービスと比較しても極めて高い数値です。
新規顧客の獲得コストは一般的に既存顧客維持コストの5~10倍かかると言われています。風呂釜洗浄ビジネスでは、一度顧客基盤を構築してしまえば、安定した収益を見込めるのです。
参入障壁の低さと高い粗利率
風呂釜洗浄ビジネスは、高額な機材や特殊な技術を必要としません。「湯船にお湯をはる→薬剤を入れる→混ぜる(追い焚き管理)→流す」という4ステップの簡単な作業で完了します。
この作業の単純さにもかかわらず、1回の作業で15,000円~25,000円の料金を設定できます。材料費は500円程度、作業時間は約2時間となるため、粗利率は90%以上という高収益ビジネスモデルが成立します。
地域密着性による競合の少なさ
風呂釜洗浄は基本的に地域密着型のサービスです。全国チェーンが参入しにくく、地域ごとに独占的な地位を築きやすいという特徴があります。人口10万人規模の都市であれば、2~3社程度が適正な競合数とされており、先行者利益を享受できる可能性が高いのです。
月の売上・経費・純利益…リアルな数字を公開
1年目の月別売上推移
風呂釜洗浄ビジネスを本業として取り組んだ1年目の実際の数字を公開します。
1~3ヶ月目(立ち上げ期)
- 平均月商:25万円
- 平均施工件数:15件
- 客単価:16,500円
4~6ヶ月目(成長期)
- 平均月商:58万円
- 平均施工件数:32件
- 客単価:18,000円
7~9ヶ月目(安定期)
- 平均月商:78万円
- 平均施工件数:41件
- 客単価:19,000円
10~12ヶ月目(拡大期)
- 平均月商:102万円
- 平均施工件数:54件
- 客単価:19,000円
1年目の年商は約850万円となり、2年目には1,000万円を突破しました。
詳細な経費構造
固定費(月額)
- 代理店システム利用料:15,000円
- 車両リース料:35,000円
- 保険料:8,000円
- 広告宣伝費:25,000円
- 通信費:5,000円
- 合計:88,000円
変動費(1件あたり)
- 薬剤費:500円
- ガソリン代:300円
- その他消耗品:200円
- 合計:1,000円
人件費
- 8ヶ月目から1名雇用:月額25万円
- 12ヶ月目から2名体制:月額50万円
純利益の推移
1~3ヶ月目
- 売上:25万円
- 経費:11万円(固定費8.8万円+変動費1.5万円+その他0.7万円)
- 純利益:14万円
- 利益率:56%
4~6ヶ月目
- 売上:58万円
- 経費:21万円(固定費8.8万円+変動費3.2万円+その他9万円)
- 純利益:37万円
- 利益率:64%
7~9ヶ月目
- 売上:78万円
- 経費:39万円(固定費8.8万円+変動費4.1万円+人件費25万円+その他1.1万円)
- 純利益:39万円
- 利益率:50%
10~12ヶ月目
- 売上:102万円
- 経費:63万円(固定費8.8万円+変動費5.4万円+人件費50万円+その他-1.2万円)
- 純利益:39万円
- 利益率:38%
1年目の年間純利益は約380万円となりました。
投資回収期間の算出
初期投資20万円に対し、3ヶ月目で回収完了となりました。これは、他のフランチャイズビジネスと比較しても極めて短い回収期間です。
集客方法の変遷(ポスティング→紹介→法人提携)
フェーズ1:ポスティング中心の集客(1~4ヶ月目)
ポスティング戦略 最初の4ヶ月間は、ポスティングを中心とした集客を行いました。代理店システムで提供されるチラシを活用し、週3回、1回あたり500枚のポスティングを実施しました。
効果的だったポスティング手法
- 築年数の古い住宅街を中心に配布
- 平日の午前中に実施(主婦層をターゲット)
- 季節性を考慮した配布(春と秋の大掃除シーズン)
ポスティングの実績
- 配布枚数:約24,000枚
- 問い合わせ数:96件
- 成約数:52件
- 成約率:54%
- 反響率:0.4%
フェーズ2:紹介による集客拡大(3~8ヶ月目)
紹介システムの構築 3ヶ月目以降、既存顧客からの紹介が増え始めました。紹介を促進するために、以下の施策を実施しました。
紹介促進施策
- 紹介者・被紹介者双方に1,000円割引
- 満足度の高い顧客には直接紹介をお願い
- 紹介用の名刺サイズカードを配布
紹介の実績
- 紹介による新規顧客:78件
- 紹介率:35%(既存顧客の35%が紹介を実施)
- 紹介顧客の成約率:85%
フェーズ3:法人提携による安定集客(6ヶ月目以降)
法人提携の開始 6ヶ月目以降、地域の関連業者との提携を開始しました。これが安定した集客源となり、本業化を決定づけました。
提携先業種と実績
- 不動産管理会社:月平均8件の依頼
- ハウスクリーニング業者:月平均12件の依頼
- リフォーム会社:月平均6件の依頼
- 家事代行サービス:月平均4件の依頼
法人提携の条件設定
- 紹介手数料:売上の15%
- 最低月間紹介件数:3件
- 専用窓口の設置
法人提携により、月間約30件の安定した案件を確保できるようになりました。
集客チャネルの最適化
12ヶ月目時点の集客構成
- 法人提携:55%
- 既存顧客のリピート:25%
- 紹介:15%
- ポスティング:5%
ポスティングの比重を下げ、より効率的な集客チャネルに注力することで、営業コストを削減しながら売上を伸ばすことができました。
最初の3ヶ月でやったこと全リスト
開業前準備(1週間)
書類・契約関連
- 代理店契約の締結
- 事業届の提出
- 必要保険の加入
- 銀行口座の開設
設備・備品の準備
- 作業用具一式の購入
- 軽トラックのリース契約
- ユニフォームの準備
- 名刺・チラシの準備
1ヶ月目の活動
Week 1-2: システム理解と練習
- 代理店システムの操作方法習得
- 作業手順の練習(実際の浴槽で10回練習)
- 顧客対応マニュアルの習得
- 料金体系の理解
Week 3-4: 初回営業開始
- ポスティング開始(週3回、1回500枚)
- 初回問い合わせ対応
- 初回作業実施(3件)
- 作業内容の改善点洗い出し
1ヶ月目の実績
- 問い合わせ数:8件
- 成約数:5件
- 売上:8.5万円
2ヶ月目の活動
Week 1-2: 作業効率化
- 作業時間の短縮(3時間→2時間)
- 顧客説明の標準化
- 作業道具の最適化
- 移動ルートの効率化
Week 3-4: 集客強化
- ポスティングエリアの拡大
- チラシ内容の改良
- 電話対応スキルの向上
- 価格設定の見直し
2ヶ月目の実績
- 問い合わせ数:15件
- 成約数:9件
- 売上:16.2万円
3ヶ月目の活動
Week 1-2: 顧客満足度向上
- アフターフォローシステムの構築
- 顧客アンケートの実施
- サービス品質の向上
- 追加サービスの検討
Week 3-4: 事業拡大準備
- 人員拡大の検討
- 法人営業の準備
- 紹介システムの構築
- 次月以降の戦略立案
3ヶ月目の実績
- 問い合わせ数:22件
- 成約数:15件
- 売上:28.5万円
3ヶ月間の重要な学び
技術面での学び
- 薬剤の適切な使用量の把握
- 作業時間の最適化手法
- 顧客への説明方法の標準化
- トラブル対応マニュアルの作成
営業面での学び
- 効果的なポスティングタイミング
- 顧客の心理を理解した提案方法
- 価格設定の根拠説明
- リピート促進の仕組み作り
経営面での学び
- 売上予測の立て方
- 経費管理の重要性
- キャッシュフローの把握
- 事業拡大のタイミング
2年目以降の展望とパートナー拡大戦略
2年目の目標設定
売上目標
- 年商1,200万円(前年比41%増)
- 月平均売上100万円の安定化
- 客単価20,000円への引き上げ
事業拡大目標
- 従業員3名体制の構築
- サービスエリアの拡大(隣接3市への展開)
- 新規サービスの追加(給湯器メンテナンス等)
パートナー拡大戦略
直接雇用モデル 経験豊富な作業員を正社員として雇用し、品質の統一を図る戦略です。
メリット
- サービス品質の統一
- 顧客満足度の向上
- 企業ブランドの構築
課題
- 人件費の増加
- 労務管理の複雑化
- 教育コストの発生
フランチャイズモデル 地域パートナーを募集し、ノウハウを提供する代わりにロイヤルティを受け取る戦略です。
メリット
- リスクの分散
- 迅速な事業拡大
- 安定した収益源の確保
課題
- 品質管理の難しさ
- ブランドコントロール
- パートナー教育
新規事業の展開
給湯器関連サービス 風呂釜洗浄の延長として、給湯器の定期メンテナンスサービスを検討しています。
サービス内容
- 給湯器の定期点検
- フィルター清掃
- 部品交換
- 効率改善提案
市場性
- 既存顧客への横展開が可能
- 技術的な参入障壁が高い
- 高単価サービスが期待できる
水回り総合サービス 風呂釜洗浄を起点とした水回り全般のメンテナンスサービスへの展開も視野に入れています。
展開予定サービス
- 配管洗浄
- 排水管清掃
- 水栓交換
- 防水工事
3年目以降の長期ビジョン
地域No.1ブランドの確立 3年以内に地域において風呂釜洗浄といえば当社、という認知度を目指します。
具体的な取り組み
- 地域メディアへの露出
- 地域イベントへの参加
- 口コミマーケティングの強化
- 顧客満足度の徹底追求
事業の多角化 風呂釜洗浄で築いた顧客基盤を活用し、住宅メンテナンス全般を手掛ける企業への成長を目指します。
多角化の方向性
- 住宅設備メンテナンス
- ハウスクリーニング
- 小規模リフォーム
- 住宅設備販売
成功継続のための重要ポイント
顧客満足度の維持 事業拡大に伴い、最も重要なのは顧客満足度の維持です。品質管理システムの構築と従業員教育の徹底が成功の鍵となります。
競合対策 市場の成長に伴い、新規参入者の増加が予想されます。先行者利益を活かした競合対策が必要です。
技術革新への対応 業界の技術革新に対応するため、常に最新の薬剤や作業方法の研究を継続します。
財務管理の強化 事業拡大に伴うキャッシュフローの管理と、適切な投資判断が重要になります。
まとめ:風呂釜洗浄ビジネスの本業化成功の秘訣
風呂釜洗浄ビジネスを本業として成功させるためには、以下の要素が重要です。
市場理解の深さ 顧客のニーズを深く理解し、それに応えるサービスを提供することが基本です。見えない汚れへの不安という心理的ニーズを正確に捉えることが成功の第一歩となります。
計画的な事業展開 無計画な拡大ではなく、段階的な成長戦略を立てることが重要です。最初の3ヶ月で基盤を築き、その後は集客チャネルを多様化させながら安定成長を目指しましょう。
継続的な改善 作業効率の向上、顧客満足度の向上、営業手法の改善など、常に改善を続けることで競合優位性を維持できます。
パートナーシップの活用 単独での事業展開には限界があります。関連業者との提携や、将来的なパートナー拡大を視野に入れた戦略が重要です。
初期費用20万円という低い参入障壁でありながら、年商1,000万円超の事業に成長させることが可能な風呂釜洗浄ビジネス。適切な戦略と継続的な努力により、確実に成功できるビジネスモデルといえるでしょう。
これから風呂釜洗浄ビジネスを検討している方は、この記事で紹介した実例を参考に、自分なりの成功ストーリーを描いてみてください。市場の成長性と事業の収益性を考えれば、今が参入の絶好のタイミングといえるでしょう。
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この記事で紹介した収益例は実績に基づく一例であり、個人の努力や地域特性により結果は異なります。事業開始前には十分な検討を行い、自己責任での判断をお願いいたします。