人をモチベートする最大のツール 時間
今回は多くの経営者が悩んでいる、組織のモチベートの方法論に関して少し共有したいと思います。
人間関係の原理原則に近いものなので、これは友人関係や、恋人はもちろん、上司を組織階層の下からマネジメントするという観点でも応用のできる考えなのでぜひぜひ、応用してみてください
時間軸を使い人をモチベートとする
時間軸を使った人のモチベートの仕方は4つあります。
1.デッドライン効果
人間が開発し、また進歩するためにもっと優れた発明の一つがデッドライン効果、つまり締め切りを、つくるということだと言えます。
締め切りを作ることがなぜ大事なのか?
それは中学校・高校の定期試験の前に皆さん一度は感じたことがあるのではないでしょうか?
テストの前日など、締め切りが目前になった途端火事場の馬鹿力的にものすごい集中力を発揮し、締め切りを切らなければ8-10時間かかるインプットを2時間でできたことはないでしょうか?
これが締め切り(デッドライン)効果の力です。
人は無理にでも締め切りを設定することで、集中して取り組むことができます。
そのため、(あまりプレッシャーにならないように)人に締め切りを切ってあげるという行為はそれ自体が人を勝手に動くようにモチベートする仕組みとなるのです。
上司から『期限は?』と聞かれ、『今日中にやります』と回答すると自分はそれに合わせて行動します。
一方でそれを設定しないと延々と成果を出すことができず、それ自体が人のモチベーションを低下させることにもなりかねないため、管理する人は自分自身で締め切りを切らせるというのはとても大事な時間を使ったモチベート法になります。
2.ショートレンジ効果
先の締め切りと共通する部分がありますが、人に締め切りや小さな目標を設定させ、それを次々と達成させること、それにより、人は自己肯定感が満たされ、自身につながり、また次の目標を達成するという意欲となります。
難しいのが小さな目標の設定のさせ方です。
達成できないと自己肯定感が失われるため、また、大事こととして、一度二度達成できない場合はいいのですが、それが継続すると達成できないことに、悔しさを感じない、鈍感になってしまった、いわゆる負け癖というものがついてしまう状態。
こうなってしまうと負のサイクルに陥り、組織での成果があがらないばかりか、その人の成長速度も鈍化させ、最終的には離職につながり、誰一人ハッピーにならない状況が生まれてしまいます。
マネジメント、管理する側として必要なのは適切はステップとなる小さな目標を設定することです。
3.ロングレンジ効果
短期的に目標が達成できないスランプに陥っている人にとっても役に立つのがこのロングレンジ効果です。目の前のプレッシャーで押しつぶされないように、3-5年先に達成したいことを見せてあげ、そのために今のステップがあるかをブレークダウンするというのも管理する側の役割となります。
数年先の目標までのステップはなったことのない本人には描けないことも多いので、達成したい目標はなにかをヒアリングをし、それに必要な項目を洗い出し、具体的に達成する姿をイメージさせてモチベートするという手法です。
近視眼的になってしまっていると、不安不満不信が出やすくなり、その人がそれを組織に向けて発信してしまうと、一部の人には悪い影響となり、組織自体を弱体化させかねまけん。
そのため、マネジメントがするべきはロングスパンでの目線とそれに対する進捗が進んでいることの見える化です。
4.タイムマシン効果
ロングレンジ効果とショートレンジ効果は自身の目標であるものの、で起点が現在で行き先が未来のものであり、まあそれは組織での目標という位置付けになります。
タイムマシン効果は3年前にどうだったか、そして、現在がどうなのか、次の3年後にはそして、10年後その先にはどうなっていたいか、成し遂げたい夢というものをイメージさせることが大事です。新入社員などは夢や希望を持って入社をしてきます。
その夢がなんだったか、そして、今現在、未来を通じて成し遂げるにはどうすればよいか?ということをイメージさせるのがよいです。
これをワタミの社長、渡辺美樹社長は
『夢に日付を書きなさい』と言うのと似ています。
夢は放っておくと夢で終わってしまいます。
しかし、夢に『10年後のこの日に達成する』と書くだけでそれは夢から、目標、将来の予定に変わり、具体的に現実にするにはどうすればよいかという、現実的な夢に変わるのです。
付け加えるとするならば、それで夢は達成できますか?と自分に問いかけるといいです。
『5億稼ぎたい』
そう思ったとした場合、
『それで夢は達成できますか?』と自問します。
しかし答えは『できません』
Why?とさらに問いかけると
『社長はわからないがこの会社で少なくとも10年後部長になれていても執行役員でも十分なお金はもらえない』という回答になります。
ではどうすればいいのか?
そう考えることで具体的は目標や取るべき行動が決まります。
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上場企業をつくる
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ストックオプションがたんまりもらえる会社に入る
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株や不動産で稼ぐ
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宝くじで当てる
などです。
それをさらにHow?で考えると
上場企業をつくる
上場企業をつくるには上場企業に入りその会社で一代で作りあげた人はどんな人か?どんなスキルセットがあるか?どんな事業ドメインで勝負しているか?
など研究するかと思います。
ストックオプションがたんまりもらえる会社に入る
そういったフェーズの会社で価値のある人間になることが必要となります。
まだ上場フェーズなので、完全なスペシャリストよりは一つ専門性があるがジェネラリストである必要があり、お金が投資が集まりやすい業界の動向などを知る必要がある、などと思考するかと思います。
株や不動産で稼ぐ
となった場合にはそれに必要な資金計画、知識そして、必要なROI(投資対効果)などを勉強するかと思います。
宝くじで当てる
どの国のどこの宝くじや懸賞がどのタイミングでどういうスキームでどれだけの資金をかけて、何年かけてアプローチをすると現実的になるのか、など分析をする必要があります。結果として現実的でなければ代替案を用意してアプローチしなければなりません。
こうやって分解することで具体的なアクションになると人は動くことができます。
意思を持って動いてない時は慣性に従って動いているだけなので、何も望むことは起きません。
最後に
以上、これらが最大のモチベートツールである「時間」の使い方です。ラップアップとして最後にもう一度書いておきます。
- デッドライン効果
締め切りを切ることで人が自動的に動くようにする
- ショートレンジ効果
小さなハードルを越えさせることで加速させる
- ロングレンジ効果
長期で達成したいことを見せてそれに対して進捗があることを見せて人をモチベートする
- タイムマシン効果
過去・現在・未来と振り返り、本当に成し遂げたい夢を再度思い出させることでモチベートする