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はじめに -株式会社という仕組みについて
株式投資歴15年の私が株式投資に関して簡単に説明をしようと思います。
なぜ株式投資に関して書こうと思ったのかというと、日本という国はお金というものに関して適切な教育がされていないということです。
アメリカでは株式を買うという行為はポピュラーで会社員も株主が会社を所有しているという概念が浸透していますが、日本ではCEOが社長こそが会社を好きにできて会社を所有しているという風に思われ、株主もそれが普通であると思っています。
この考え方は正しいときもあれば正しくないこともあります。
大前提として株式会社という仕組みは株主がピラミッドでいうと頂点にいて、経営方針に関してもCEOの進退なども決めることができます。
株式会社というルールは会社が発行する株式の過半数を1人(個人、法人いずれの場合も)持っていた場合は実質的支配者となり、その人の意見のみで会社経営をしていくことができます。この場合たとえば創業者であり、社長が株主の過半数を所有していた場合は会社は社長の一存で動かすことができるため、その会社は株主である経営者のものであるとなります。
そして株式の過半数を1法人が所有している場合、所有されている会社は子会社となります。ちなみに完全子会社化という言葉も聞いたことがあるかと思いますが、完全子会社は全株式を取得した場合に完全子会社と言います。
なぜ株式投資なのか?
現在金利は普通預金では0.001%といったような超低金利です。このような金利では銀行に預けていたのでは全く増えることはありません。
途中で預金を下ろすことのできない定期預金などでも0.1%ほど、100万円預けて、1年で1000円です。
普通預金の場合、10円です。
100万円かけて、1年でうまい棒一本なんて信じられないくらいの価値の低さです。
また最近円安も進んでおり、1米ドル108円だったのが112円になりました。預金額は変わらないのに世界的なお金の価値としては3.6%の目減りしています。
つまり世界的なお金の価値としては1年で3.599%損しているとも言えるのです。
預金をしているだけで損をしているのはバカらしい
「株式投資だ!」となるわけです。
ちなみになぜ、株式投資をすすめるのかというと、多くの人が株式市場に参入することで、株価は上がり、会社は会社の価値があがり、資金が潤沢になり、より投資を行うことができ、結果として日本の国としての経済が活発化するからです。
つまり株式投資をした人(株主)、会社で働く人、その会社と取引する人、すべてにお金が入ることができる、すべてのプレーヤーがハッピーになることのできる仕組みだからです。
またFXはゲームとしてはおすすめできますが、日本の経済のためにはあまりおすすめはできません。FXはForeign Exchangeの略で外国為替取引のことです。為替で儲けた場合、同時に誰かが損をしているもので、自分よりも頭のいい、知識も経験もある人に搾り取られるギャンブル的な要素があるのがFXです。その特性上FXはゼロサム(+の額と-の額の合計がゼロ)とも言われていて誰かが笑っているとその分誰かが泣いているのがFXです。(厳密には取引会社が間に入っているのでサム(合計)はマイナスにしかならないのが事実であり、パチンコなどと全く同じです。
少し話がそれましたが、株式投資がいいのかというと、世界的に株式チャートは「長期」でみるとずっと右上がりであがっており、またドルコスト平均法を活用すると、バブルのショック、リーマンショックがあっても買い続けていたらプラスになっているくらい長期で買うことはプラスになるということは証明されています。
参考(ドルコスト平均法とは)引用元:http://www.toshin-guide.com/colum/0903_d-cost.html
ドルコスト平均法とは
ドルコスト平均法とは、値動きのある金融商品を購入する場合に、毎月(定期的に)一定の金額ずつ購入することにより、毎月(定期的に)一定の数量ずつ購入する場合よりも有利な取得価額に分散をすることができるという投資法です。
ドルコスト平均法においては、価格が安いときは沢山購入し、逆に価格が高いときは少量しか購入しないため、平均的な取得額が分散されるという仕組みです。そのため、結果として安い平均取得価格で投資ができるというメリットのある投資法です。
ドルコスト平均法を投資信託で活用するメリットとデメリット
まず、ドルコスト平均法は「万能な投資法」ではないということをまず宣言しておきます。ただし、活用の仕方によっては、長期投資の強い武器となります。
まずは、この投資方法のメリットとデメリットについて説明します。
ドルコスト平均法のメリット
・数量ベースの取引と比較して平均取得価格が安くなる。
・高値掴みをするリスクが大幅に低くなる。
・相場観関係なく購入するので、欲や恐怖心を持たず投資ができる。「平均取得価格が安くなる」という点については下で再度説明します。平均して購入することにより、購入価格が平準化されることで、「高値掴みをした!!」というリスクが大幅に減ります。また、毎月決まった金額を買うようにすることで、株価に対する欲や恐怖心を抑えることができます。
ドルコスト平均法のデメリット
・相場が一方方向に動くときは、どちらの場合も損をする。
・高値づかみはしないが、底値で買うということはできない。
・機械的な投資となるので、投資の醍醐味(?)を味わえない。一方で、ドルコスト平均法は、相場が上下にゆれる場合には良いのですが、相場が一方方向(値上がりし続ける・値下がりしつづける)場面には弱いです。投資信託の場合、基準価格が上がり続けるのでしたら、最初に買えば利益がでますし、下がり続けるのであれば最初買わない方が利益がでます。
高値掴みをするリスクはなくなりますが、その分底値(安いとき)に多く買うことができないのもドルコスト平均法のデメリットといえます。
最後の投資の醍醐味については、投資信託のドルコスト平均法投資は、機械的な売買となることから、投資しているぞ~、という気持ちになりにくく、投資商品の値幅の動きを楽しむという山っ気のある人には少し物足りないと感じるかもしれません。
また株式投資で得られるリターンは2種類あります。一つはキャピタルゲインもう一つは配当です。
キャピタルゲインは直訳すると資本から得られるもの、株価の値上がり差益のことです。
配当とは株式会社が上げた利益に対して株主に対して、株式の持ち分に比例して支払われる金額です。
ちなみに大きな会社の創業者が大金持ちなのは株式によるものです。企業を育てるに比例して持っている株の時価総額はあがり(ほとんどのケースで売却できませんが)売却したら大きな金額となり、また株主配当だけで何十億ともらっているケースがよくあります。
実際に日本の一部上場企業の株主配当の平均は約2%
100万円分の株式と貯金を比較してみましょう
- 100万円分の普通預金 ⇒(1年後)⇒10円
- 100万円分の株式 ⇒(1年後)⇒20,000円
どっちが魅力的かは一目瞭然です。
どうやって株を儲けるのか?
一言で表現すると「安い時に買って、高い時に売る」
これをするだけで儲かります。とてもシンプルです。
では安いときとはいつなのか、何をもって安いと判断するのか?
それはPBRとPERという指標が判断の助けになります。
PBRとは
PBRとはPrice Book-value Ratioの略で、株価が1株当たり純資産(BPS:Book value Per Share)の何倍まで買われているか、すなわち1株当たり純資産の何倍の値段が付けられているかを見る投資尺度です。現在の株価が企業の資産価値(解散価値)に対して割高か割安かを判断する目安として利用されます。PBRの数値は、低いほうが割安と判断されます。なお、PBR=1倍が株価の底値のひとつの目安(株価と資産価値が同じ)とされてきましたが、近年は長い間1倍を下回ったままの銘柄も多くなり、必ずしもPBRの1倍割れだけを底値の判断基準とすることはできなくなっています。
参照元:https://www.smbcnikko.co.jp/terms/eng/p/E0024.html
PERとは
PERとはPrice Earnings Ratioの略で、株価が1株当たり純利益(EPS:Earnings Per Share)の何倍まで買われているか、すなわち1株当たり純利益の何倍の値段が付けられているかを見る投資尺度です。現在の株価が企業の利益水準に対して割高か割安かを判断する目安として利用されます。PERの数値は、低いほうが株価は割安と判断されます。なお、1株当たり純利益は当期の予想数値を用いるのが一般的です。
参照元:https://www.smbcnikko.co.jp/terms/eng/p/E0025.html
PBRの場合、簿価ベースで価値がどうなの?という話であり、1.00の場合会社を清算した場合持っている資産が株価と等価であるということ。つまり簿価上1.00を割っていた場合、会社が潰れても儲かるということなので、割と値上がり期待が高めということになります。
もちろん業界・市場環境・経営者にもよるので一概割安だから即買いなんてすると痛い目をみます。
PERは純利益をベースにみるのでどれだけ儲かっているかそれに大して株価は評価されているかということをみることができます。
この数値も低いと割安株ということであり、一般的には同じ業界で横並びに比較するのがよいです。理由としては業界構造上利益の取り方は似ていて、その中でこの会社はどの程度設けていてそれに対して適切に評価がされていない(割安)なのかということがわかるからです。
分析の仕方
分析の仕方は「ファンダメンタル分析」と「テクニカル分析」があります。
簡潔に説明すると、
ファンダメンタル分析 ⇒ 会社の数字ベースで上がりそうか検証すること
テクニカル分析 ⇒ チャートを見て法則性から予測する
基本どちらかだけではダメで両方の組み合わせで分析するのがよいと言われています。
PBR,PERを参考に株を選定するのはファンダメンタル分析となります。
以下参考
ファンダメンタル分析
企業のファンダメンタル分析とは、財務諸表、健全性、経営、競争優位性、競合相手、市場などを分析することである。先物や為替に適用する場合は、経済、金利、製品、賃金、企業経営の全般的な状況に着目する。
この用語は、他の種類の定量的な分析やテクニカル分析などの投資分析と区別するために使用されている。ファンダメンタル分析は過去と現在のデータを用いて行われるが、その目標は業績予想である 。
個人投資家においては長期保有を前提に配当などの利回りを重視する立場をとる。大手機関投資家すなわち各銀行の含み益にも関係することから株価に全く無関心なことはないが、短期の上げ下げに一喜一憂しないアプローチ手法である。
Wikipediaより引用(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%AB%E5%88%86%E6%9E%90)
テクニカル分析
テクニカル分析(テクニカルぶんせき、Technical analysis)とは、主に株式・商品取引・為替等の取引市場で、将来の取引価格の変化を過去に発生した価格や出来高等の取引実績の時系列パターンから予想・分析しようとする手法である。 将来の取引価格の予想を需給、収益性評価およびそれらの背景となる経済情勢分析に基づいて行う手法であるファンダメンタル分析と相対する概念である。
判定ルールに多少なりともトレーダー自身の相場観や曖昧な視覚的判断を用いたものである場合、トレード手法としてはファンダメンタル分析と同じ裁量トレードに分類されるが、ルールを厳格化したりコンピュータ分析などを主体とするなどして、相場観や曖昧な視覚的判断を廃したルールを採用しているものについてはシステムトレードに分類される。またテクニカル分析とファンダメンタル分析以外にはアノマリーがある。
Wikipediaより引用(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%AB%E5%88%86%E6%9E%90)
テクニカル分析として有名なものをいくつか紹介します。
ファンダメンタル分析一部
酒田五法
名前の通り5つの相場の予測分析の手法です。それぞれ「三山」「三川」「三空」「三兵」「三法」という5つがあります。
図があった方がわかりやすいので以下(https://info.monex.co.jp/technical-analysis/indicators/013.html)から一部引用します。
■三山(さんざん)
3回突破できなかった高値は、もう突破できないだろう、という推測で相場の天井を見極めるパターン分析です。
3つの山の真ん中の山が一番高いパターンを特に三尊(さんぞん)といいます。
3つの山を結んだ線を天井(でんじょう)といい、相場が天井を抜くことはもうないだろう、という分析から売り、という活用法になります。
三山は、フォーメーション分析のヘッドアンドショルダーズトップであり、トリプルトップということもあります。
ダブルトップは、三山の出現数が少ないことから、2つの山でも天井になる確率は高い、という考えであり、広く世界に広まっています。天井を確認したら売り、ということではありますが、天井での逆張りは狙わずに天井を確認してから順張りで売れ、という奥深さを含んでいます。
■三川(さんせん)
三山の逆で逆三山(ぎゃくさんざん)ともいいます。
3回突破できなかった安値は、もう突破できないだろう、という推測で相場の底を見極めるパターン分析です。
3つの安値を谷と考え、谷には川が流れていると考えて、三川です。
3つの谷の真ん中の谷が一番低いパターンを特に逆三尊(ぎゃくさんぞん)といいます。3つの谷を結んだ線を底(そこ)といい、相場の底が抜けることはもうないだろう、という分析から買い、という活用法になります。
三川は、フォーメーション分析のヘッドアンドショルダーズボトムであり、トリプルボトムということもあります。
ダブルボトムは、三川の出現数が少ないことから、2つの谷でも底になる確率は高い、という考えであり、広く世界に広まっています。底を確認したら買い、ということではありますが、底での逆張りは狙わずに底を確認してから順張りで買え、という奥深さを含んでいます。
■三空(さんくう)
空(=窓)に焦点を当てたパターン分析です。
空は、突発的なニュースなどで、相場がパニック的に動いたことを示唆しています。
それが3回続けば、パニックは行き過ぎであり、逆張りのチャンス!という活用法になります。相場の高値圏で、4本の陽線と3つの上方向の空が連続するパターンを、三空踏み上げ(さんくうふみあげ)といいます。
強烈な買い材料が出ていることが多いので、実際にやるのはかなり怖いものなのですが、勇気を出して、逆張りの売り!というパターンです。安値圏で、4本の陰線と3つの下方向の空が連続するパターンを、三空叩き込み(さんくうたたきこみ)といいます。
強烈な売り材料が出ていることが多いので、実際にやるのはかなり怖いものなのですが、勇気を出して、逆張りの買い!というパターンです。順張りの活用法が多い酒田五法のなかで、三空は明確な逆張り、という特異な性格をもっています。
三空のパターンを実際に使うには、十分な資金と気持ちの余裕をもっていることが、大切と思われます。
■三兵(さんぺい)
連続する3本の陽線、あるいは陰線を三兵といいます。
相場の安値圏で、3本の連続した陽線が出るパターンを赤三兵(あかさんぺい)といいます。
陽線は、白または赤でチャートに記入するのが基本なので、この名前になっています。
陽線の基本的な考え方を理解していれば、底値圏で3本連続の陽線が出現するパターンが買いの基本パターンの1つになることは、理解できると思います。
強い相場についていく順張りの買いのパターンとして活用します。相場の高値圏で、3つの連続した陰線が出るパターンを黒三兵(くろさんぺい)といいます。
陰線は、黒でチャートに記入するのが基本なので、この名前になっています。
黒を烏(カラス)に例えて、三羽烏(さんばがらす)ということもあります。
高値圏からの下落を示唆する不吉なパターンを三羽の烏(カラス)に例えた名前です。
江戸時代の米相場が激しく動いていことを示唆するネーミングセンスです。
弱い相場についていく順張りの売りのパターンで活用します。上ヒゲの基本的な考え方を思い出せば、次のような応用も可能です。
売りの強い抵抗を示唆する長い上ヒゲが、2本目と3本目の陽線についていると、赤三兵の買いパターンが失敗する可能性もある、という示唆になります。
このパターンを赤三兵の先詰まり(あかさんぺいのさきづまり)、といいます。
■三法(さんぽう)
動かない相場では休んで、相場が動き出したら、取引を始める、という分析を三法といいます。
三法は、レンジ相場では取引を休み、相場がレンジから離れて動き出したら、動いた方向に仕掛ける、というブレイクアウトの順張りのパターン分析になります。
レンジ相場という概念が、江戸時代からあったことの証左であり、その先進性には驚くばかりです。レンジ相場では取引を休み、相場がレンジ相場の高値を明確に上に抜けたら、買いで仕掛けるというパターンを、上げ三法(あげさんぽう)、といいます。
レンジ相場では取引を休み、相場がレンジ相場の安値を明確に下に抜けたら、売りで仕掛けるというパターンを、下げ三法(さげさんぽう)、といいます。
その他テクニカル分析
- エンベローブ
- モメンタム
- ROC
- ダウ理論
- エリオット波動理論
- アルーン
- デナポリ
- TRIX(en:Trix (technical analysis))
- バラボリックSAR(en:Parabolic SAR)
- ピボット
- 高安
- フィボナッチ・フィボナッチ数列・黄金比
- 柴田罫線・柴田秋豊
- ウィリアム・ギャン(en:William Delbert Gann、en:Gann angles)
- 羽黒法
などたくさんありますが、すべて身につけなくても問題ありません。
テクニカル分析を学びたい方向けに参考となるリンクを以下に紹介しますので、興味ありましたらぜひ読んでみてください。
⇓テクニカル分析 参考書籍⇓
⇓やっぱり独力で勉強できない方⇓