だから大企業卒の起業家は失敗する -彼らが失敗する3つの理由

だから大企業卒の起業家は失敗する -彼らが失敗する3つの理由

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大企業に勤める程起業して成功する確率は減っていく


前提として大企業は企業体として事業を通じ大きく社会的な貢献をし、また雇用を生んでいるという観点からとても素晴らしいということを述べさせていただきます。

その上で、大企業という環境で働くことは自分で事業を作り出す上では役に立たないということを以下で書いていきます。(ディスります)

ちなみに大企業卒で成功した人などはその人自体がすごく、また苦労をしながら成功をして、大企業の経験自体は組織が大きくなるまではあまり役にたっていません。

 

大企業は経営と切り離されすぎていて、目の前の評価者最上となりがちな仕組み


かならず社員として働くにあたり「目標」というものを設定します。そしてその合意された「目標」に対して評価がされます。前提として大企業において上司は基本的に年上、それも若手社員からすると20個ほど上の人であることが圧倒的に多いです。

 

上司の評価は目標比評価と自分比評価


上司は評価する場合に

・「目標」をどれだか達成できたか

・その他評価できる項目(私見が大いに入る点)

で評価される場合が多いです。

結果として、

「目標」ベースの評価

これは事業が成長しているときは勝手にあがっていくので努力や実力の有無に関係なく成長します。経営層の戦略と持っているプロダクト・マーケティングが優秀であれば問題なく評価されます。またそうでない場合も、上司への交渉がうまい人は事前に目標を簡易にすることで結果として、本質的に事業発展に貢献していなくとも目標達成ができるという構図ができあがります。

その他評価できる項目(私見が大いに入る点)の評価

この点は「上司の年代」ができないことができるだけで大きく評価されることも多いです。例えばウェブ周りの知識、Officeの使いこなし、最新ガジェット情報に関して、が評価されたり、ハロー効果を生み正当な評価がされていないことは多くあります。

ではなぜ正当に評価されないことが問題なのでしょうか?

 

評価は仕組み


仕組みが間違っていると、体にゆがみがあるのと同じで多くの不具合ができてきて、そのゆがんだ形にビジネススタイルが悪気もなく矯正されていくのです。

基本会社員で経営者目線を持って仕事をできる人は身近に経営者と一緒に仕事をしない限る不可能です。大企業はその点においてとても大きなハンディを背負っています。基本的に大企業で部長と言われるクラスの人も、一度自ら起業というプロセスを経てから大企業の部長という役職をとっている人は少ないです。大企業は多くの場合、その文化における人を導くという観点から、生え抜きの社歴の長い人を責任のあるポストにおくというのが通常です。

そのため、上司を見て、上司の評価を得るがために働き続け、その歪んだ仕組みを追求し、ゆがみにゆがんだ末の結果が大企業の部長というポストなのです。

 

どうして歪んでいるといえるのか?


簡潔に表現するとすれば先ほど書いたように、評価制度が誤っているから、そして経営という目線で仕事をしていないから、主にこの2つに集約されます。

経営という目線にたったことのない人は、企業全体の全体感が見えておらず、目先のことばかりに着目し、本質的にあっているかを確認せずに目の前の部分最適を、局所的な成果を一生懸命あげるように努力をします。なぜならそれが大企業において最も評価がされることになるからです。

もし、本質的なアプローチができる経営者であれば、すべての物事を

「このアクションで本質的な問題は解決できるのだろうか?」

「なぜこのアクションをとろうとして、これで何を解決しようとしているのか?」

本質に迫る「Why」の部分を徹底的に考え抜きます。

しかし、大企業の人はやりません。

なぜかというと本質的に考えアクションをした場合評価されない場合が多いからです。

例えば、

「この問題は本質的に顧客の問題を解決できるだろうか?」

そしてたいていの場合

「A施策だけでなく、平行的にB施策C施策も検討した上で行う必要がある」

となる場合が多いです。

そして、そのB施策C施策というのは自身の所属する部署で完結することは難しいとします。

その場合に優先順位がB施策が一番高くなり、自部署で対応できるA施策が一番優先順位が低いとします。

しかし、多くの場合、A施策だけを実行するというのが大企業の仕組み上インセンティブが働くようになっており、A施策を実施します。

ではなぜ、このA-Cまで施策が思いついた人はすべてを実行しなかったのか。

それはいくつかの要素に分解できます。

  • A施策で成果が上がると高い評価となるが、B施策、C施策の場合、自身が実行できないため評価の対象とならない
  • 新たにB施策、C施策を持って行った場合、それで成果が上がったとしても給料が上がるわけではないB施策、C施策担当の部署から拒否される場合がある
  • B施策、C施策の関係者の調整や説明に時間がとられると、ほかの業務で埋め合わせないと自身の評価にはつながらず本人の評価という点においての「無駄」となってしまう

もちろん、大企業という枠にいると自部署からの視点しか持てないという大きなハンディキャップを背負っている人も多く、必ずしもこのようなケースが発生するとは想定できませんが、もしたどりついたとしても、この壁を超えるには担当役員や経営者へと働きかけた上で実行しなければなりません。また自身の役職が十分に高くない時点でこのトライをすると、一般社員から「目立とうとしている」とやっかみを受けたり、自身のチームのモチベーションマネジメントにも影響がでかねません。

 

それでも高学歴・エリートの肩書に翻弄され正しいと思いこむ


今までの経歴からプライドがあり、また長年働くほど「自分がしてきたことが正しい」と思いたい気持ちが強くなるため、どうしても間違っていることを矯正しきれなくなります。

「成功」というのは人によって定義は違います。

必ずしも絶対的な収入が多い、社会的地位が高い人、大企業で働く人が幸せということはありません。

たとえば、社会に支えられて貢献することを目標として生きる人のほうが、大企業で精神的に病みながら、満員電車で近くの人を 肘で押しのけながら通勤、無能で理不尽な上司や部下の対応をしながら少し平均より高い給料をもらっている人よりもはるかに幸せだったりします。

そして幸せがどうかは自分が決めることであり、絶対的もしくは相対的なもので決まるもではありません。(不幸になる人は比較をして勝手に不幸になりますが)

少し話がずれましたが、高学歴なエリートは社会的な承認欲求を見たすため、もしくはあまり考えずにその道を選んでいます。そしてそこから外れることが大きなリスクであると無理に刷り込まれ、起業できないようにされていく。そしてそのような人ばかりの環境に入り浸ることで優秀で起業するだけで大きなGDPのインパクトを埋める人材を埋もれさせているのがこの国の現状です。

 

ではどうしたらよいか


選択肢はいくつかあります。組み合わせはとても有効なので検討してみてください。

  • 大企業への勤めは遅くとも30歳前に辞める(資金をためておくことを忘れずに)
  • 副業で起業をしておく
  • 大企業からベンチャーへ転職しておく(規模50人以下)

大企業への勤めは遅くとも30歳前に辞める(資金をためておくことを忘れずに)

大企業は長くいる程得られるものはなくなり、従業員としてのスキルEmployabilityばかりが伸びるので起業には向きません。ある程度のスキルが身についたらすぐにやめましょう。

 

副業で起業をしておく

また副業や簡易でもいいので一度事業を立ち上げることをおすすめします。理由としては「絶対に失敗する」からです。そして自分には必要な能力が圧倒的に足りていないことに気づきそれに対して具体的にどうしていくかというのを考え、対策を打つことができるからです。

ちなみに副業に関してはこちらに記事を書いています。参考までに。
1.【副業解禁に向けた指南】物販,スキル販売,スポットコンサル,講師
2.会社員ほど複業(副業)をせよ!

 

大企業からベンチャーへ転職しておく(規模50人以下)

大企業からベンチャーへの転職もおすすめではありますがご注意ください。人が目の前でどんどん倒れていく、社長に洗脳されてまともな思考判断できない従業員がいるなどは当たり前のようにあります。そこで、大企業で働いていた人は企業としての在り方が間違っていると争ってしまうこともあります。

また圧倒的にそろっていない環境で働くことでマルチにいろんな能力が、変化する力が求められるので、思った以上に自分の得意なことに専念できなくて困惑するでしょう。

しかし一人で業を起こすとなった場合、自分で行うか、人にお金を払ってしてもらうしかありません。

一人で様々な雑務をこなしながら事業を前にすすめていくというタフな環境をぜひ経験するのはとても役に立ちます。

 

最後に


最初はたいていうまくいきませんが、起業をし事業を運営していくというのは大きなリターンがあるのでぜひぜひおすすめです。

小さな自営業レベルでも明確な差別化と適切なマネタイズの方法さえあれば一家族養うくらいの収入は十分に得ることができます。

もし、事業がうまく軌道になり、人を育てることがうまくいった場合、収入はとても大きくなり、また自由な時間が増えます(資本家などからお金を引っ張ってしまう、上場するなどがあり、株主のために働く必要が出てくるとまた状況は違いますが)

決して上場などは目指さなく、死ぬこともなく成長することもない投資家から言うリビングデッドみたいな事業は個人の小さな事業家からするととても魅力的です。

事業を育て、自動化をし、そして好きなときに好きな場所で過ごせる生活を、その中で仕事というものもうまく人生を豊かにするツールとして活用し、サラリーマンでは決して体験できない人生を謳歌していきましょう!




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